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解析関数

– [解析関数] から入力可能なコマンドや関数について説明します。

微分(d/dx)

入力式   f(x) 上の、指定した x 座標 (a) における微分係数を、近似的に求めます。


メモ

この関数は、基本計算、統計、表計算、数表作成、方程式、行列、ベクトルの各電卓アプリで使うことができます。


入力構文

SETTINGS メニューの「入力/出力」の設定に応じて、下記のとおりです。

入力/出力設定 入力構文
数学自然表示入出力または数学自然表示入力/小数出力

 ddx(f(x))|x=a

ライン表示入出力またはライン表示入力/小数出力

 ddx(f(x), a, tol)*

tol には許容誤差範囲を入力します。省略すると1 ×  10-16 となります。


微分計算に関する注意事項

f(x) に三角関数を使う場合、SETTINGS メニューの「角度単位」を「弧度法(R)」にしてください。

tol 値が小さいほど計算の精度は上がりますが、計算により時間がかかります。tol の指定時は、1 × 10-22 以上の値にしてください。

下記の場合は、計算結果の精度が落ちたりエラーが発生したりします。

- x 値における不連続な点

- x 値における極端な変化

- x 値における極大点や極小点の含有

- x 値における変曲点の含有

- x 値における微分不可能点の含有

- 微分計算結果がゼロに近づく


微分計算の例

f(x) = sin(x) のとき、f’(π2) を求める(tol の指定は省略)

(入力/出力:数学自然表示入出力、角度単位:弧度法(R))

  • – [解析関数] > [微分(d/dx)]
    (π)2

(入力/出力:ライン表示入出力、角度単位:弧度法(R))

  • – [解析関数] > [微分(d/dx)]
    (,)(π)2

積分(∫)

本機の積分計算は、ガウス-クロンロッド(Gauss-Kronrod)法による数値積分を利用しています。


メモ

この関数は、基本計算、統計、表計算、数表作成、方程式、行列、ベクトルの各電卓アプリで使うことができます。


入力構文

SETTINGS メニューの「入力/出力」の設定に応じて、下記のとおりです。

入力/出力設定 入力構文
数学自然表示入出力または数学自然表示入力/小数出力

ライン表示入出力またはライン表示入力/小数出力

tol には許容誤差範囲を入力します。省略すると1 ×  10-10 となります。


積分計算に関する注意事項

f(x) に三角関数を使う場合、SETTINGS メニューの「角度単位」を「弧度法(R)」にしてください。

tol 値が小さいほど計算の精度は上がりますが、計算により時間がかかります。tol の指定時は、1 × 10-22 以上の値にしてください。

積分計算では、f(x) の内容、積分区間における正・負、または積分したい区間によっては、計算結果の積分値に大きな誤差が生じることがあります(たとえば積分区間に不連続な点や急激に変化する部分を含む場合、積分区間が広すぎる場合など)。このような場合、積分区間を分割して計算することで、計算精度が改善することがあります。


積分計算の例

(ln(x), 1, e) = 1(tol の指定は省略)

(入力/出力:数学自然表示入出力)

  • – [解析関数] > [積分(∫)]
    (ln)1(e)

(入力/出力:ライン表示入出力)

  • – [解析関数] > [積分(∫)]
    (ln)(,)1(,)(e)

総和(Σ)

入力式 f(x) について、指定した範囲の総和を求めます。


メモ

この関数は、基本計算、統計、表計算、数表作成、方程式(ソルブ機能を除く)、行列、ベクトルの各電卓アプリで使うことができます。


入力構文

SETTINGS メニューの「入力/出力」の設定に応じて、下記のとおりです。

入力/出力設定 入力構文
数学自然表示入出力または数学自然表示入力/小数出力

ライン表示入出力またはライン表示入力/小数出力

ab には、下記範囲内の整数を指定します。
-1 × 1010 < ab < 1 × 1010


Σ計算の例

(x + 1) = 20

(入力/出力:数学自然表示入出力)

  • – [解析関数] > [総和(Σ)]
    115

(入力/出力:ライン表示入出力)

  • – [解析関数] > [総和(Σ)]
    1(,)1(,)5

総積(Π)

入力式 f(x) について、指定した範囲の総積を求めます。


メモ

この関数は、基本計算、統計、表計算、数表作成、方程式(ソルブ機能を除く)、行列、ベクトルの各電卓アプリで使うことができます。


入力構文

SETTINGS メニューの「入力/出力」の設定に応じて、下記のとおりです。

入力/出力設定 入力構文
数学自然表示入出力または数学自然表示入力/小数出力

ライン表示入出力またはライン表示入力/小数出力

Π(f(x), a, b)*

* ab には、下記範囲内の整数を指定します。
a < 1 × 1010, b < 1 × 1010, ab


計算の例

(x + 1) = 720

(入力/出力:数学自然表示入出力)

  • – [解析関数] > [総積(∏)]
    115

(入力/出力:ライン表示入出力)

  • – [解析関数] > [総積(∏)]
    1(,)1(,)5

余り計算

÷R 関数を使って、割り算の商と余りを求めることができます。


メモ

この関数は、下記電卓アプリの計算画面で使うことができます。
基本計算、統計、行列、ベクトル


例:5 ÷ 2の商と余りを求める(商 = 2、余り = 1)

  • 5 – [解析関数] > [余り計算]
    2

メモ

余り計算を実行すると、商の値だけがアンサーメモリー (Ans) に保存されます。

SETTINGS メニューの「入力/出力」の設定で「ライン表示入出力」または「ライン表示入力/小数出力」が選択されている場合、余り計算の結果は下記画面のように表示されます。


余り計算が通常の除算となるケースについて

下記いずれかの場合、余り計算は通常の(余り計算でない)除算として扱われます。

除数または被除数が非常に大きい値の場合

商が正の整数でない、または余りが正の整数か正の小数でない場合

対数、常用対数

対数 logab を求めるには、または – [解析関数] > [常用対数] を使って、log (a, b) の形式で入力します。a の入力を省略すると、10を底とする常用対数として扱われます。


例 1: log101000 = log 1000 = 3

  • 1000

例 2: log216 = 4

  • 2(,)16

logabの入力には、() または – [解析関数] > [対数] を使うこともできます。この操作は SETTINGS メニューの「入力/出力」の設定で「数学自然表示入出力」または「数学自然表示入力/小数出力」が選択されている場合のみ可能です。この操作で入力するときは、底の指定が必要です(省略できません)。


例 3: log216 = 4

  • ()216

自然対数

自然対数を求めるには、(ln) または – [解析関数] > [自然対数] を使って、関数 ln を入力します。


例: ln 90 (= loge90) = 4.49980967

  • (ln)90
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