n 進計算アプリを使う
10進数、16進数、2進数、8進数で計算するには、n 進計算アプリを使います。を押し、n 進計算アイコンを選び、を押します。アプリの起動時は、基数が10進数に設定されます。
n 進計算アプリの起動後に、を使って基数を切り替えます。
を押すたびに、下記の順番で基数が切り替わります。
(1) [10進数]
(2) [16進数]
(3) [2進数]
(4) [8進数]
メモ
例題の数値に付記されている下付き文字は、その数値の基数を表しています。
例:12 ... 2進数の1
116 ... 16進数の1
例 1:112 + 12を計算する
1. を使って、基数を [2進数] に切り替える。
2. 112 + 12を計算する。
- 111
例 2:基数を16進数にして、1F16 + 116を計算する
1. を使って、基数を [16進数] に切り替える。
2. 1F16 + 116を計算する。
- 1(F)1
メモ
16進数の A~F を入力するには、下記のキーを使います。
(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)
また、下記の CATALOG メニューから入力することもできます。
– [16進数の数値] > [A]、[B]、[C]、[D]、[E]、[F]
下記の操作で A~F を入力すると、16進数ではなく変数となります。
(1) を押して、変数の値一覧画面を表示する。
(2) [A=]、[B=]、[C=]、[D=]、[E=]、または [F=] を選び、を押す。
(3) 表示されるメニューで [変数を呼び出す] を選ぶ。
n 進計算アプリでは、小数や指数部の入力はできません。また計算結果が小数となる場合、小数部は切り捨てられます。
基数に応じた入出力範囲は下記のとおりです(32ビット)。
基 数 | 入出力範囲 |
---|---|
2進数 | 正:00000000000000000000000000000000 ≤ x ≤ 01111111111111111111111111111111 負:10000000000000000000000000000000 ≤ x ≤ 11111111111111111111111111111111 |
8進数 | 正:00000000000 ≤ x ≤ 17777777777 負:20000000000 ≤ x ≤ 37777777777 |
10進数 | -2147483648 ≤ x ≤ 2147483647 |
16進数 | 正:00000000 ≤ x ≤ 7FFFFFFF 負:80000000 ≤ x ≤ FFFFFFFF |
計算結果が上記の範囲を超えると、「数学的誤りか計算範囲超えです」というメッセージが表示されます。
入力値ごとに基数を指定する
数値の手前に専用のコマンドを入力することで、入力値ごとに基数を指定できます。基数指定に使うコマンドは、d (10進数)、h (16進数)、b (2進数)、o (8進数) です。
例 3:1010 + 1016 + 102 + 108を計算し、結果を10進数で表示する
1. を使って、基数を [10進数] に切り替える。
2. 1010 + 1016 + 102 + 108を計算する。
- – [基数の接頭辞] > [10進数(d)] 10
– [基数の接頭辞] > [16進数(h)] 10
– [基数の接頭辞] > [2進数(b)] 10
– [基数の接頭辞] > [8進数(o)] 10
計算結果を他の基数の数値に変換する
現在表示中の計算結果を、を使って他の基数の数値に変換できます。
例 4:基数を10進数に設定して1510 × 3710を計算し、計算結果を16進数に変換する
1. を使って、基数を [10進数] に切り替える。
2. 1510 × 3710を計算する。
- 1537
3. を使って基数を [16進数] に切り替える。
論理演算と負数計算
を押して [論理演算] を選ぶと表示されるメニューのコマンド (Neg、Not、and、or、xor、xnor) を使った、論理演算が可能です。
下記の例題は、基数を [2進数] に設定して操作します。
例 5:10102と11002の論理積を求める (10102 and 11002)
- 1010
– [論理演算] > [and]
1100
例 6:10102をビット反転する (Not(10102))
- – [論理演算] > [Not]
1010
例 7:12 – 10002を求め、1112(10002 = 12 + 1112)の負数と比較する
関数 Neg を使うと、引数として入力した2進数の負数(=2 の補数)を求めることができます。
(12 – 10002)
- 11000
(1112の負数)
- – [論理演算] > [Neg]
111
メモ
2進数、8進数、16進数の負数を扱う場合、本機は2進数表記で2の補数をとった数値を、元の n 進表記に戻して使います。10進数の場合は、負数には負符号を付加します。