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統計アプリを使う

統計アプリは、1変数 (x) または2変数 (x, y) のデータに基づいて、各種の統計値を計算します。

統計計算の操作の流れ

1. を押し、統計アイコンを選び、を押す。

2. 表示されるメニューで [1変数統計] または [2変数統計] を選び、を押す。

統計エディター(標本データの入力画面)が表示されます。

  • 1変数統計の場合

  • 2変数統計の場合

3. 必要に応じて、Freq(度数)列を表示する。

詳しくは「Freq(度数)列について」を参照してください。

4. データを入力する。

詳しくは「統計エディターにデータを入力する」を参照してください。

5. データの入力が済んだら、を押す。

下記のメニューが表示されます。

  • 1変数統計の場合

  • 2変数統計の場合

6. 希望する操作に応じたメニュー項目を選ぶ。

入力したデータに基づく計算結果の一覧を表示するには、[1変数統計計算一覧]、[2変数統計計算一覧]、または [回帰計算結果] を選びます。詳しくは「統計計算結果を表示する」を参照してください。

入力したデータを使って計算するための画面を表示するには、[統計計算] を選びます。詳しくは「統計計算画面を使う」を参照してください。


メモ

統計計算画面から統計エディターに戻るには、を押してからを押します。

統計エディターにデータを入力する

統計エディターには1変数 (x)、1変数と度数 (x, Freq)、2変数 (x, y)、または2変数と度数 (x, y, Freq) の組み合わせで1列~3列が表示されます。表示が1列の場合は160行、2列の場合は80行、3列の場合は53行までデータ入力が可能です。


重要

統計エディターに入力したすべてのデータは、下記のいずれかを実行すると消去されます。

- 統計計算のタイプを1変数統計と2変数統計の間で切り替える。

- TOOLS メニューで度数表示の設定を変更する。

データ数が多い場合は、各種の統計計算に時間がかかることがあります。


Freq(度数)列について

TOOLS メニューの「度数表示」設定を「する」に切り替えると、統計エディターに Freq というラベル付きの列が追加されます。Freq 列には、各行の標本データの度数(同一標本データのデータ数)を、数値で入力できます。

  • 1変数統計の場合

  • 2変数統計の場合


Freq 列を表示するには

1. 統計エディターの表示中にを押し、[度数表示] > [する] を選ぶ。

2. を押して統計エディターに戻る。


Freq 列を非表示にするには

1. 統計エディターの表示中にを押し、[度数表示] > [しない] を選ぶ。

2. を押して統計エディターに戻る。


標本データを入力する

データは、現在カーソルが表示されているセルに入力されます。セルの間でカーソルを移動するには、カーソルキーを使います。

  •    カーソル

入力中の内容を確定するには、を押します。確定と同時に、選択されていたセルに数値が最大6桁まで表示されます。


例 1:2変数統計を選択し、次のデータを入力する:(170, 66)、(179, 75)、(173, 68)

1. を押し、統計アイコンを選び、を押す。

2. [2変数統計] を選び、を押す。

3. 下記の操作でデータを入力する。

  • 170179173
    667568

メモ

統計エディターでは、セル内の値を変数に保存できます。たとえば上記手順3の画面で – [A=] > [変数に保存する]と操作すると、変数 A に68が保存されます。変数について詳しくは、「変数メモリー (A、B、C、D、E、F、xyz)」を参照してください。


標本データを編集する

セル内のデータを変更するには

統計エディターで変更したいデータのあるセルにカーソルを移動し、新しいデータを入力し、を押します。


行を削除するには

統計エディターで削除したい行にカーソルを移動し、を押します。


行を挿入するには

1. 統計エディターで行を挿入したいセルにカーソルを移動する。

2. を押し、[編集] > [行の挿入] を選ぶ。


統計エディターのすべてのデータを消去するには

統計エディターでを押し、[編集] > [すべてのデータをクリア] を選びます。


標本データを並べ替える

統計エディターのデータを、x 列、y 列、または Freq 列に入力されている値の昇順、または降順に並べ替えることができます。


重要

データを並べ替えたあとで、並べ替えを取り消すことはできません。


例 2:例1で入力したデータを x 列の昇順に並べ替え、続いて y 列の降順で並べ替える

1. 例1の操作でデータを入力する。

2. データを x 列の昇順に並べ替える。

  • – [並べ替え] > [x列の昇順]

3. データを y 列の降順に並べ替える。

  • – [並べ替え] > [y列の降順]

統計計算結果を表示する

1変数統計計算の結果を表示する

1変数統計計算一覧画面は、1変数データに基づいて計算された、各種の統計値(平均や母標準偏差など)を一覧表示します。ここでは1変数統計計算一覧画面を表示する操作を説明します。


例 3:下記のデータを入力し、1変数統計計算の結果を表示する

x 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
Freq 1 2 1 2 2 2 3 4 2 1

1. を押し、統計アイコンを選び、を押す。

2. [1変数統計] を選び、を押す。

統計エディターが表示されます。

3. を押し、[度数表示] > [する] を選ぶ。

統計エディターに戻るには、を押します。

4. x 列にデータを入力する。

  • 12345678910

5. Freq 列にデータを入力する。

  • 2222342

6. を押す。

7. [1変数統計計算一覧] を選び、を押す。

1変数統計計算一覧画面が表示されます。

  • (または
  • (または

1変数統計計算一覧画面に表示される変数の意味については、「統計値の変数・統計計算関数一覧」を参照してください。

8. またはを押して、統計エディターを閉じる。


2変数統計計算の結果を表示する

2変数統計計算一覧画面は、2変数データに基づいて計算された、各種の統計値(平均や母標準偏差など)を一覧表示します。ここでは2変数統計計算一覧画面を表示する操作を説明します。


例 4:下記のデータを入力し、2変数統計計算の結果を表示する

x 1.0 1.2 1.5 1.6 1.9 2.1 2.4 2.5 2.7 3.0
y 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 1.8 2.0

1. を押し、統計アイコンを選び、を押す。

2. [2変数統計] を選び、を押す。

統計エディターが表示されます。

3. x 列にデータを入力する。

  • 112151619
    212425273

4. y 列にデータを入力する。

  • 111121314
    151617182

5. を押す。

6. [2変数統計計算一覧] を選び、を押す。

2変数統計計算一覧画面が表示されます。

  • (または
  • (または
  • (または

2変数統計計算一覧画面に表示される変数の意味については、「統計値の変数・統計計算関数一覧」を参照してください。

7. またはを押して、統計エディターを閉じる。


回帰計算の結果を表示する

回帰計算結果画面は、2変数データに基づいて計算された回帰計算の結果(回帰式の係数)を一覧表示します。ここでは回帰計算結果画面を表示する操作を説明します。


例 5:例4で入力した2変数データに基づいて、下記2通りの回帰計算結果を表示する

データを1次回帰したときの回帰式「y = a + bx」の係数 (ab) 、および相関係数 (r

データを2次回帰したときの回帰式「y = a + bx + cx2」の係数 (a, b, c)


メモ

統計アプリが対応している回帰計算のタイプについては、「対応回帰タイプ一覧」を参照してください。

1. 例4の手順1~手順5を実行する。

2. [回帰計算結果] を選び、を押す。

回帰タイプメニューが表示されます。

3. [y=a+bx] を選び、を押す。

1次回帰の回帰計算結果画面が表示されます。

4. またはを押し、統計エディターに戻る。

5. を押し、[回帰計算結果] > [y=a+bx+cx2] を選ぶ。

2次回帰の回帰計算結果画面が表示されます。

6. またはを押し、統計エディターに戻る。

回帰計算結果画面に表示される変数の意味については、「統計値の変数・統計計算関数一覧」を参照してください。


対応回帰タイプ一覧

回帰タイプ 回帰式(回帰タイプメニュー項目)
1次回帰計算 y = a + bx
2次回帰計算 y = a + bx + cx2
対数回帰計算 y = a + b・ln(x)
e 指数回帰計算 y = a・e^(bx)
ab 指数回帰計算 y = a・b^x
べき乗回帰計算 y = a・x^b
逆数回帰計算 y = a + b/x

統計計算画面を使う

統計値を個別に呼び出したり、統計値を計算に利用したりできます。この操作には、統計計算画面を使います。

  • 計算式を未入力の画面例

  • 計算例


統計値を呼び出すには、統計値を表す変数(たとえば x の平均 x、母標準偏差 σx、最大値 max(x) など)を使います。こうした変数について詳しくは、「統計値の変数・統計計算関数一覧」を参照してください。


統計計算画面を表示する

1変数の場合

1. 統計エディターの表示中にを押す。

2. 表示されるメニューで [統計計算] を選び、を押す。


2変数の場合

1. 統計エディターの表示中にを押す。

2. 表示されるメニューで [統計計算] を選び、を押す。

回帰タイプメニューが表示されます(「対応回帰タイプ一覧」を参照してください)。

3. メニューから希望する回帰タイプを選び、を押す。

画面はメニューから [y=a+bx](1次回帰)を選んだ場合の例です。


統計計算画面から統計エディターに戻るには

を押してからを押します。


統計計算画面を使った計算例


例 6:例3の1変数データについて、標本データの総和 (Σx) と平均 (x) を求める

1. 例3の手順1~手順6を実行する。

2. [統計計算] を選び、を押す。

3. 標本データの総和 (Σx) を求める。

  • – [統計計算] > [総和] > [Σx]

4. 平均 (x) を求める。

  • – [統計計算] >
    [平均/分散/標準偏差...] > [x]

メモ

上記の統計計算画面から1変数統計計算一覧を表示するには、を押し、[1変数統計計算一覧] を選びます。1変数統計計算一覧から統計計算画面に戻るには、またはを押します。


例 7:例4で入力した2変数データに基づく1次回帰式「y = a + bx」の係数 (a, b) と、相関係数 (r) を求める

1. 例4の手順1~手順5を実行する。

2. [統計計算] を選び、を押す。

回帰タイプメニューが表示されます。

3. [y=a+bx] を選び、を押す。

4. 回帰式「y = a + bx」の係数 (a, b) と、相関係数 (r) を求める。

  • – [統計計算] > [回帰計算] > [a]
  • – [統計計算] > [回帰計算] > [b]
  • – [統計計算] > [回帰計算] > [r]

別の回帰タイプを選ぶには、を押し、[回帰式の選択] を選びます。手順2の回帰タイプメニューが表示されます。


統計計算画面から2変数統計計算一覧を表示するには

を押し、[2変数統計計算一覧] を選びます。


統計計算画面から回帰計算結果を表示するには

を押し、[回帰計算結果] を選びます。


統計値の変数・統計計算関数一覧

統計値を表す変数や統計計算に使う関数を、CATALOG メニューから呼び出すことができます。


メモ

1変数統計計算では、アスタリスク(*)の付いた変数が利用可能です。

各変数やコマンドの計算に使われる式については、「統計計算式」を参照してください。


– [統計計算] > [総和]

Σx*、Σy ...... 標本データの総和

Σx2*、Σy2 ...... 標本データの二乗和

Σxy ...... {x データとy データの積}の総和

Σx3 ...... x データの三乗和

Σx2y ...... {x データの二乗とy データの積}の総和

Σx4 ...... x データの四乗和


– [統計計算] > [平均/分散/標準偏差...]

x*、y ...... 平均

σ2x*、σ2y ...... 母分散

σx*、σy ...... 母標準偏差

s2x*、s2y ...... 標本分散

sx*、sy ...... 標本標準偏差

n* ...... 標本数


– [統計計算] > [最小値/最大値/四分位](1変数データのみ)

min(x)* ...... 最小値

Q1* ...... 第1四分位点

Med* ...... 中央値

Q3* ...... 第3四分位点

max(x)* ...... 最大値


– [統計計算] > [正規分布](1変数データのみ)

P(*、Q(*、R(*、t* ...... 正規分布計算の関数です。これらの関数について詳しくは、「正規分布計算(1変数データのみ)」を参照してください。


– [統計計算] > [最小値/最大値](2変数データのみ)

min(x)、min(y) ...... 最小値

max(x)、max(y) ...... 最大値


– [統計計算] > [回帰計算](2変数データのみ)


2次回帰の場合

abc ...... 2次回帰の回帰係数

xˆ1xˆ2 ...... 入力したyの値に対する x1x2 の推定値を求める関数です。引数として、関数 xˆ1 または関数 xˆ2 の手前に y の値を入力します。

yˆ ...... 入力した x の値に対する y の推定値を求める関数です。引数として、この関数の手前に x の値を入力します。


2次回帰以外の場合

ab ...... 回帰係数

r ...... 相関係数

xˆ ...... 入力した y の値に対する x の推定値を求める関数です。引数として、この関数の手前に y の値を入力します。

yˆ ...... 入力した x の値に対する y の推定値を求める関数です。引数として、この関数の手前に x の値を入力します。
推定値を求める操作例は、「推定値を計算する(2変数データのみ)」を参照してください。


正規分布計算(1変数データのみ)

1変数統計計算の選択時は、を押し、[統計計算] > [正規分布]を選ぶと表示されるメニューから下記の関数を呼び出すことで、正規分布計算が可能です。


P(、Q(、R( ... これらの関数は標準化変量 t を引数として取り、下図に示す正規分布確率 P(t)、Q(t)、R(t) を計算します。


t ...... 直前に引数 x を取る後置関数です。統計エディターへの入力データの平均値 (x) と母標準偏差 (σx) を用いて、データ値 x のときの標準化変量を計算します。



例 8:例3で入力した1変数データについて、x = 2 のときの標準化変量を求め、その値以下となる正規分布確率 P(t) を求める

1. 例3の手順1~手順6を実行する。

2. [統計計算] を選び、を押す。

3. x = 2 のときの標準化変量を求める。

  • 2
    – [統計計算] > [正規分布] > [t]

4. P(t) を求める。

  • – [統計計算] > [正規分布] > [P(]

推定値を計算する(2変数データのみ)

2変数統計計算で得られた回帰式に基づいて、任意の x 値から y の推定値を求めることができます。また回帰式に基づいて、y 値から対応する x 値(2次回帰の場合は x1x2)を求めることも可能です。


例 9:例4のデータを1次回帰して得られた回帰式に基づいて、x = 5.5 のときの y の推定値を求める

1. 例4の手順1~手順5を実行する。

2. [統計計算] を選び、を押す。

回帰タイプメニューが表示されます。

3. [y=a+bx] を選び、を押す。

4. x 値 (5.5) を入力し、続いて y の推定値を求める関数「yˆ」を入力する。

  • 55
    – [統計計算] > [回帰計算] > [yˆ]

5. を押す。

統計計算式

1変数統計計算式


2変数統計計算式


回帰計算式

1次回帰計算 (y = a + bx)


2次回帰計算 (y = a + bx + cx2)


対数回帰計算 (y = a + b・ln(x))


e指数回帰計算 (y = a・e^(bx))


ab指数回帰計算 (y = a・b^x)


べき乗回帰計算 (y = a・x^b)


逆数回帰計算 (y = a + b/x)

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