確率分布アプリを使う(fx-JP900CWのみ)
確率分布アプリでは、分布計算のタイプを選び各種パラメーターを入力して、確率値を求めます*。実行できる分布計算のタイプは、下表のとおりです。
分布計算のタイプ(メニュー項目名) |
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二項分布の確率質量 |
二項分布の累積分布 |
正規分布の確率密度 |
正規分布の累積分布 |
正規分布の累積分布逆関数* |
ポアソン分布の確率質量 |
ポアソン分布の累積分布 |
* 「正規分布の累積分布逆関数」は、確率値 (P値) からデータ値 (xInv) を逆演算します。
分布計算の操作の流れ
例:データ値 x = {2, 3, 4, 5} について、試行回数 N = 5、成功確率 p = 0.5 のときの二項分布の累積分布を計算する
1. を押し、確率分布アイコンを選び、を押す。
分布計算のタイプを選ぶメニューが表示されます。
2. メニューから、分布計算のタイプを選ぶ。
ここでは [二項分布の累積分布] を選び、を押します。
3. 表示されるメニューで、データ値 (x) の入力方法を選ぶ。
[一括計算(リストデータ)] ... 一度に複数のデータ値を入力するときに選びます。このメニュー項目を選ぶと、リスト画面が表示されます。
[単一計算(1つのデータ)] ... データ値を1つだけ入力するときに選びます。このメニュー項目を選ぶと、パラメーター入力画面が表示されます。
ここでは一度に複数のデータ値を入力したいので、[一括計算(リストデータ)] を選び、を押します。
4. 表示されるリスト画面の x 列に、データ値 {2, 3, 4, 5} を入力する。
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5. を押す。
「二項分布の累積分布」のパラメーター入力画面が表示されます。
6. 各パラメーターの値を入力する(N = 5、p = 0.5)。
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入力が必要なパラメーターは、手順2で選んだ分布計算のタイプによって異なります。詳しくは、「パラメーター一覧」を参照してください。
7. すべてのパラメーターに値を入力したら、[実行する] を選び、を押す。
画面に計算結果が表示されます。
手順3で [一括計算(リストデータ)] を選んだ場合、計算結果はリスト画面の P 列に表示されます。詳しくは「リスト画面」を参照してください。
計算結果を表示中のリスト画面で何らかの編集(「リスト画面の内容を編集する」を参照)をすると、計算結果がすべて消去され、手順4の状態(リスト画面でデータの入力が完了した状態)に戻ります。
入力したデータ値に誤りがあると、エラーメッセージが表示されます。このときリスト画面には、データ値に誤りがある行の P 列に「ERROR」と表示されます。
計算結果画面の表示中にを押すと、パラメーター入力画面に戻ります。
メモ
上記の手順2で正規分布の確率密度、正規分布の累積分布、正規分布の累積分布逆関数のいずれかを選んだ場合のデータ値の入力方法は、常に「単一計算(1つのデータ)」となります。このため、手順3のメニューは表示されません。
データ値の入力方法が「単一計算(1つのデータ)」のとき、計算結果はアンサーメモリー (Ans) に保存されます。
分布計算の演算精度は、有効桁数6桁です。
パラメーター一覧
下表は、パラメーター入力画面に表示される記号の意味です。
二項分布の確率質量、二項分布の累積分布
x … データ値
N … 試行回数
p … 成功確率 (0 ≤ p ≤ 1)
正規分布の確率密度
x … データ値
μ … 母平均
σ … 母標準偏差 (σ > 0)
正規分布の累積分布
下限 … データ値の下限
上限 … データ値の上限
μ … 母平均
σ … 母標準偏差 (σ > 0)
正規分布の累積分布逆関数
P 値 … 確率値 (0 ≤ P 値 ≤ 1)
μ … 母平均
σ … 母標準偏差 (σ > 0)
(この関数は、正規分布の左裾を下限としたときの上限値 xInv を返します。)
ポアソン分布の確率質量、ポアソン分布の累積分布
x … データ値
λ … 平均
メモ
各パラメーターに入力した値は、パラメーター名ごとに1つの値が保持されます。たとえば二項分布の確率質量のパラメーター入力画面で N の値を変更すると、二項分布の累積分布のパラメーター入力画面でも N の値が変更されます。
各パラメーターに入力した値は、 – [リセット項目] > [セットアップ情報とデータ] または – [リセット項目] > [初期化] を実行しないかぎり、保持されます。
リスト画面
リスト画面には、最大で45件のデータ値を入力できます。また、計算結果もリスト画面に表示されます。
(1) 分布計算のタイプ
(2) カーソル位置の数値
(3) データ(x)
(4) 計算結果(P)
メモ
リスト画面では、セル内の値を変数に保存できます。たとえば上記の画面で – [A=] > [変数に保存する] と操作すると、変数 A に1が保存されます。変数について詳しくは、「変数メモリー (A、B、C、D、E、F、x、y、z)」を参照してください。
リスト画面に入力したデータ値は、下記いずれかの操作ですべて消去されます。
- HOME 画面に戻り、別の電卓アプリを起動する。
- [すべてのデータをクリア] を実行する(「リスト画面のすべてのデータを消去するには」を参照)。
- – [リセット項目] > [セットアップ情報とデータ] または – [リセット項目] > [初期化] を実行する。
リスト画面の内容を編集する
セル内の x データを変更するには
リスト画面で変更したいデータのあるセルにカーソルを移動し、新しいデータを入力し、を押します。
行を削除するには
リスト画面で削除したい行にカーソルを移動し、を押します。
行を挿入するには
1. リスト画面で行を挿入したいセルにカーソルを移動する。
2. を押し、[編集] > [行の挿入] を選ぶ。
初期値として0が入力された行が挿入されます。
3. データを入力する。
リスト画面のすべてのデータを消去するには
リスト画面でを押し、[編集] > [すべてのデータをクリア] を選びます。
分布計算例
x = 36、μ = 35、σ = 2 のときの、正規分布の確率密度を求める
1. を押し、確率分布アイコンを選び、を押す。
2. 表示される分布計算タイプのメニューから [正規分布の確率密度] を選び、を押す。
正規分布の確率密度のパラメーター入力画面が表示されます。
3. 各パラメーターの値を入力する(x = 36、μ = 35、σ = 2)。
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4. を押す。
もう一度を押すか、またはを押すと、上記手順3のパラメーター入力画面に戻ります。
現在表示中の計算結果を、変数に保存できます。たとえば上記手順4の画面で – [A=] > [変数に保存する] と操作すると、変数Aに計算結果が保存されます。変数について詳しくは、「変数メモリー (A、B、C、D、E、F、x、y、z)」を参照してください。