高度計測
気圧の変化量を計測して、高度を表示します。

重要
時計に内蔵の圧力センサーで計測した気圧の変化量を高度に換算します(相対高度計)。そのため、同じ場所で計測しても、気圧が変化すると表示する値も変化します。また、標高や海抜高度とは異なる値を表示することがあります。登山などで使用する場合は、実際に使用する場所の高度(標高)にこまめに補正してから計測することをおすすめします。
標高や海抜高度と計測値の差を少なくするために、以下をご覧ください。
現在地の高度を確認する
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高度計測モードにします。
高度計測モードの表示方式は、2つのタイプから選ぶことができます。

高度計測モードに切り替えると計測が始まり、現在地の高度が表示されます。
最初の約3分間は1秒ごとに、それ以降は設定した間隔で一定時間高度が計測されます(自動計測)。
自動計測の間隔を設定する方法は、以下をご覧ください。
再計測する場合は、Aボタンを押します。
時刻モードに戻るには、Dボタンを押します。
参考
計測範囲:-700m~10,000m(計測単位:1m)
ただし、高度計測値を補正すると、計測範囲は変わります。
計測範囲を超えたときは、[- - -]が表示されます。
高度傾向グラフ表示の場合

高度差表示の場合

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現在地の高度
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高度傾向グラフ
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基準点と現在地の高度差
高度傾向グラフの見方

1つのが10m
高度計測値を補正(オフセット)する
標高と計測値の差を少なくするため、登山の直前など計測の前に高度を補正(オフセット)することをおすすめします。
また、登山の途中でも標高の標識などと照らし合わせてこまめに補正すると、より正確な計測ができます。
参考
現在地の標高は、標識、地図、インターネットなどを使って調べることができます。
標高と計測値の差が発生する原因には、以下のものがあります。
気圧の変化
大気や標高差による温度変化
補正しないで計測すると、標高と計測値の差が大きくなる可能性があります。
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高度計測モードにします。
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Eボタンを2秒以上押し続け、[ALTI]が表示されたら指を離します。
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AまたはCボタンを押して、高度の値を標高や海抜高度に合わせます。
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Eボタンを押して、設定を終了します。
現在地の高度が表示され、高度オフセットモードになります。

セット範囲:-10,000~10,000m
セット単位:1m
AまたはCボタンを押し続けると、早送りできます。
高度の設定値を初期設定(工場出荷時)に戻すには、AボタンとCボタンを同時に押します。
[OFF]が表示されます。
参考
設定画面で、何も操作せず2~3分間経過すると、セット状態が解除されます。
基準点を設定して高度差を計測する
基準とする場所と移動後の高度差を表示できます。登山やトレッキングのとき、高度基準点を設定すると、基準点からの高度差を表示できます。
画面を高度差表示にしてください。
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地図の等高線を使って、現在地と目的地の高度差を調べます。
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現在地の高度を計測します。
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Eボタンを押して、現在地を高度基準点に設定します。
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地図で調べた高度差と画面に表示されている高度差を比較しながら、目的地に向かって進みます。
高度差が±0mになります。


地図で調べた高度差と画面に表示されている高度差が、同じになる地点が目的地付近です。
参考
高度差の計測範囲(±3,000m)を超えたときは、[- - - -]が表示されます。
自動記録データと登山記録データの計測間隔を設定する
自動計測の間隔は、5秒または2分から選ぶことができます。
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高度計測モードにします。
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Eボタンを2秒以上押し続け、[ALTI]が表示されたら指を離します。
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Dボタンを押します。
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Aボタンを押して、自動計測の間隔を[0'05]または[2'00]から選びます。
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Eボタンを押して、設定を終了します。
現在地の高度が表示されます。

自動計測の間隔が表示されます。

[0'05]:1秒おきに3分間計測後、5秒おきに約1時間計測
[2'00]:1秒おきに3分間計測後、2分おきに約12時間計測
参考
設定画面で、何も操作せず2~3分間経過すると、セット状態が解除されます。
高度計測モードで、[0'05]に設定したときは約1時間、[2'00]に設定したときは約12 時間何も操作しないと時刻モードに戻ります。
画面の表示を切り替える
高度計測モードにしたときに、高度傾向グラフと高度差の表示を切り替えることができます。
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高度計測モードにします。
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Eボタンを2秒以上押し続け、[ALTI]が表示されたら指を離します。
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Dボタンを2回押します。
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Aボタンを押して、表示を切り替えます。
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Eボタンを押して、設定を終了します。
現在地の高度が表示されます。

[DISP]を表示した後、高度傾向グラフまたは[DIFF](高度差)が点滅します。
Aボタンを押すごとに、高度傾向グラフと高度差の表示が切り替わります。

参考
設定画面で、何も操作せず2~3分間経過すると、セット状態が解除されます。
高度を記録する
計測した高度データを記録することができます。
高度データには、手動記録データ、自動記録データ、登山記録データの3種類があります。
記録したデータの確認や削除は、高度記録の確認モードでできます。
手動記録データ
計測した高度とともに日付、時刻を記録します。計測データは30本まで記録でき、記録した順に[-01-]から[-30-]の番号がつきます。
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高度計測モードにします。
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[REC]が点滅から点灯に変わるまで2秒以上、Aボタンを押し続けます。
高度と日時が記録されます。
指を離さずにAボタンを押し続けると、登山記録のオン/オフに進みますのでご注意ください。

参考
31本目のデータを記録すると、一番古いデータが消去されます。
自動記録データ
高度計測モードにすると、一定間隔で高度データを自動記録します。自動記録データのメモリーは1つです。データには、計測したときの月日・時刻と高度(最高/最低高度、積算上昇/下降高度)を記録します。
計測間隔は選ぶことができます。
参考
高度計測モード以外のモードに切り替えると、自動計測が終了します。高度計測モードに再び切り替えると、その時点から前回の記録に引き続き積算計測が再開します。
登山記録データ
登山記録を開始すると、高度計測モードから他のモードに切り替えても、一定間隔で高度データを自動的に記録します。データには、計測した月日・時刻、高度(最高/最低高度、積算上昇/下降高度)を記録します。
計測データは、14本まで記録でき、記録した順に[Mt.1]から[Mt.14]の番号がつきます。
計測開始から最大12時間、他のモードに切り替えても一定間隔で高度を計測し、自動的に記録を更新します。
計測間隔は選ぶことができます。
充電不足になると、自動的に記録を停止します。
参考
登山記録データは、最大14本分の登山について、最高地点、最低地点、積算での上昇/下降高度の計測を記録することができます。
計測を開始する
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高度計測モードにします。
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Aボタンを5秒以上押し続け、[Trek]と登山グラフィックが表示されたら指を離します。
高度(最高/最低高度、積算上昇/下降高度)の記録を開始します。

記録中は外周の登山グラフィックが点滅または点灯します。1つのグラフィックは12分、一周で12時間を表します。
計測を停止する
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高度計測モードにします。
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Aボタンを5秒以上押し続け、[Trek][END]が表示されたら指を離します。
高度(最高/最低高度、積算上昇/下降高度)の記録を停止します。

自動記録データと登山記録データの内容
自動記録データと登山記録データでは、以下の高度データが記録されます。

最高高度(MAX):
最低高度(MIN):
積算上昇高度(ASC):+
*
積算下降高度(DSC):+
*
計測値に15m以上の高度差が生じたときに記録されます。
参考
自動記録データは、高度計測モード以外のモードに切り替えると、自動計測が終了します。高度計測モードに再び切り替えると、その時点から前回の記録に引き続き積算計測が再開します。
登山記録データは、高度計測モード以外のモードに切り替えても、そのまま自動計測を続けます。
高度計測のご注意
温度の影響について
高度を計測するときは、以下のように、できるだけ時計自体の温度を一定に保ってください。温度変化の影響を受けると多少の誤差が出ることがあります。
腕につけたままで計測する
温度が安定した場所で計測する
高度計測について
スカイダイビング、ハンググライダー、パラグライダーをしているとき、またはジャイロコプター、グライダーのように短時間で高度が変化する場合は、使用しないでください。
この時計で計測した高度を、専門的または産業レベルで利用しないでください。
航空機内では、機内の気圧で高度を計測するため、機内でアナウンスされる高度と一致しません。
高度計測のしくみ(相対高度)
この時計では、国際民間航空機関(ICAO)が定めている国際標準大気(ISA)の定義をもとに、「相対高度」を表示します。一般的には、高度が上がると気圧は低くなります。
以下の条件下では、正しい計測ができない場合があります。
気象条件により、大気圧に変化が生じたとき
気温の変化が大きいとき
時計が強い衝撃を受けたとき