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Calculateアプリ(基本計算)

さまざまな関数を入力・実行できるアプリです。実数・複素数・ベクトル・行列・リストを扱うことができます。

基本的な計算操作

計算を始める

  1. h > Calculateを選ぶ。

  2. Calculationタブの入力ボックスの左端に、カーソルが現れます。

  3. 計算式を入力し、Eを押す。

  4. 計算結果が次行に右詰で表示されます。

計算例

四則演算

7×8-4×5=36

7/8-4/5E

CY875_Basic Calculation_01_1

負符号

-8×7-(-6)=-50

s-(M)8/7-
s-(M)6E

CY875_Basic Calculation_01_2

分数

23+112=136

2e3r+se(B)1
r1d2E

CY875_Basic Calculation_01_3

入力中の計算式を消去するには

aを押します。

Calculationタブのすべての内容を消去するには

何も入力されていない入力ボックスの左端にカーソルがあるときに、aを押します。

最新の計算結果(Ans)の利用

最新の計算結果は、Ansという名前の変数に保存されます。PF(Ans)を押すと、新しい計算式の中にAnsを入力できます。

例:  

4/20E
jPF(Ans)E

CY875_Using Ans_1

また、新しい計算式の最初に/*+-を入力すると、演算子の手前に自動的にAnsが入力され、連続して計算できます。

例:  

5/30E
/4E

CY875_Using Ans_2

Ansはgiを押したときや、直前に引数を取る関数(n!、nPrなど)を入力したときにも、自動入力されます。

計算履歴の利用

Calculationタブには、最近の計算履歴(計算行と結果行のセット)が30セット分まで保存されます。

計算履歴の計算行を編集して再計算するには

dまたはuを使って、編集したい計算行を反転させます。lまたはrを押すと計算行にカーソルが現れ、計算式を編集できます。編集後にEを押すと、以降すべての計算行が再計算され、結果行が更新されます。

計算履歴の結果行をコピーして新しい計算式内に挿入するには

コピーしたい計算履歴の結果行(数値が表示されている結果行)を反転させ、Oを押します。この操作で、クリップボードの内容も更新されます(式や文字列のコピー・カット・ペーストを参照)。

CY876_Using Calculation History_1
CY876_Using Calculation History_2

この操作は、下記の場合は実行できません。

結果行がベクトル・行列・リスト形式の場合(Oを押すとAnsウインドウ*に移動します)

結果行が計算式の中に入力できないような形式の場合(例:ISimp を使った計算結果F=4, 14など)

Ansウインドウについては、Vct AnsについてMat AnsについてList Ansについてを参照してください。

計算履歴の1セット分を削除するには

削除したい計算履歴のセットのどちらか片方(計算行または結果行)を反転させ、T > [Delete Line]を選びます。

計算履歴すべてを削除するには

T > [Delete All]を選びます。

参考

S > [  π‎ Result]の設定を変更すると、計算履歴はすべて削除されます。

計算結果を標準形式(分数・π  形式)と小数形式の間で切り替える

計算結果の表示中にFを押すたびに、計算結果が下記2つの形式の間で切り替わります。

分数・π を含む形式

小数形式

操作例:

2 /j2E

CY875_Changing Display Format _1

F

CY875_Changing Display Format _2

F

CY875_Changing Display Format _3

参考

Fだけを押して計算結果の表示を切り替える操作は、S > [FORMAT Key] の設定が FORMAT‎ Decimal の場合(初期設定)に有効です。S> [FORMAT Key] の設定をFormat Menuに切り替えた場合は、sFを押します。

計算結果の表示変換(Formatメニュー)

sF*1 を押すと表示されるFormatメニューを使って、計算結果の表示形式を変えることができます。

sFを押してこれを選ぶと:

この形式に変換される:

improper fractionπ ‎ (Standard)‎ ‎Allow LR‎ Decimal

表示中の計算結果を、標準形式*2と小数形式の間で切り替えます。標準形式への変換は、S > [  π‎ Result] > [On]のときに有効です*3

Fraction change

分数で表示中の計算結果を、帯分数形式と仮分数形式の間で切り替えます。表示中の計算結果が小数形式のときは、可能な場合、分数に変換します。

Sexagesimal

表示中の計算結果を、度分秒形式(60進数)に変換します。

ENG Notation
Reverse ENG Notation

表示中の計算結果を、エンジニアリング表示形式(a×10nの形式、nは3の整数倍)に変換します。[ENG Notation]を選ぶたびに仮数部の小数点位置が右へ3つシフト(指数は3減少)し、[Reverse ENG Notation]を選ぶたびに仮数部の小数点位置が左へ3つシフト(指数は3増加)します。

S > [FORMAT Key]FORMAT‎ Decimalの場合(初期設定)。

分数・π を含む形式

本機が計算結果を分数形式と 形式で表示できる範囲については、計算結果が分数形式となる範囲および計算結果が 形式となる範囲を参照してください。

操作例:

2/j2E

CY875_Changing Display Format _1

sF > [improper fractionπ ‎ (Standard)‎ ‎Allow LR‎ Decimal]

CY875_Changing Display Format _2

sF > [improper fractionπ ‎ (Standard)‎ ‎Allow LR‎ Decimal]

CY875_Changing Display Format _3

参考

Formatメニューを使った表示変換は、セルの詳細表示に対しても有効です。

計算式を入力した後、Eの代わりにsE(J)を押すと、計算結果が小数で表示されます。

計算結果が分数形式となる範囲

分数計算の結果が分数で表示されるか、小数で表示されるは、計算結果をライン形式の分数で表したときの桁数で決まります。桁数は、下記の要領で数えます。

真分数の場合:

12 = 1Separator2

分子、分母の桁数2桁、区切り記号(Separator)1桁で、合計3桁

仮分数の場合:

32 = 112 = 1Separator1Separator2

整数、分子、分母の桁数3桁、区切り記号(Separator)2桁で、合計5桁

この要領で桁数を数えたときに、計算結果が10桁以内であれば、分数で表示されます(下記例1)。計算結果が11桁以上になると、小数で表示されます(下記例2)。

例 1:  11123456=123457123456(自然形式)     1Separator1Separator123456 = 123457Separator123456 (ライン形式)

se(B)1r1d123456E

CY875_Changing Display Format _4

例 2:  111234567= 1.00000081 (自然形式)     1Separator1Separator1234567 = 1.00000081 (ライン形式)

se(B)1r1d1234567E

CY875_Changing Display Format _5

計算結果が 形式となる範囲

計算結果を 形式で表示可能な範囲は、下記のとおりです。

±ab, ±d±ab, ±abc±def

1 ≤ a < 100, 1 < b < 1000, 1 ≤ c < 100

0 ≤ d < 100, 0 ≤ e < 1000, 1 ≤ f < 100

例:  102+15×33= 453+102...  形式で表示
99999 (=297111)= 3129.089165 ... 小数で表示

アルファ変数の利用

アルファ変数は、数値を一時的に格納する入れ物として利用します。A~Z、r、θの28個あります。

アルファ変数の内容を表示するには

V > [Alpha]を選びます。

アルファ変数に値を代入するには

「数値 → アルファ変数」の構文で代入します。

アルファ変数は、キー操作またはメニュー操作で入力します。

例:  アルファ変数Aに5を代入する

キー操作:

5sX(→)PX(A)E

CY875_Using Alpha Variables_1

メニュー操作:

5sX(→)V > [Alpha] > [A]E

CY875_Using Alpha Variables_2

複数の連続したアルファ変数に一括して同じ値を代入するには

例:  AからFに10を一括して代入する

10sX(→)PX(A)
C > [All] > [Symbol] > [~]PN(F)E

CY875_Using Alpha Variables_3

計算式の中でアルファ変数を使うには

例:  A = 5、B = 5のとき、B+AB-A を計算する

ePe(B)+PX(A)d
Pe(B)-PX(A)E

CY875_Using Alpha Variables_4

参考

アルファ変数に値を代入すると、Ansはその値で更新されます。

Xを押すと入力されるxは、アルファ変数Xと同じです。

変数に保存される数値は、保存した時点でのS > [Angle]、およびS > [Complex Mode]の設定に従います。

ファンクション変数の利用

Graph&TableアプリのFunctionタブに保存した関数式を、Calculateアプリから利用できます。

例:  ファンクション変数 y1に保存されている関数式(y1=3x)を呼び出し、xに10を代入したときのy1の値を求める

  1. V > [Function]を選ぶ。

  2. CY875_V2_Using Function Variables_1
  3. [y1]を反転させ、Oを押す。

  4. CY875_Using Function Variables_2
  5. 代入する数値を入力し、Eを押す。

  6. (10)E

    CY875_Using Function Variables_3

参考

y1だけを入力してEを押すと、変数xに現在保存されている値が代入されます。

関数計算

本機が内蔵しているすべての関数は、Cを押すと表示されるCatalogメニューから入力できます。詳しくはCatalogメニュー詳細を参照してください。ここでは、キーで直接入力できる関数の計算例を紹介します。

計算例 (S > [Angle] > [Radian] *1

三角関数*1

cosπ3=12

ces7(π)d3r)E

CY876_Scientific Function Calculations_1

逆三角関数*1

sin-10.5=16π

sv(sin-1)0.5)E

CY876_Scientific Function Calculations_2

べき乗

(52)3=15625

(5i)g3E

CY875_Scientific Function Calculations_3

10のべき乗

4×1073×108=215

e4k7d3k8E*2

CY875_Scientific Function Calculations_4

4k7e3k8E*3

CY875_Scientific Function Calculations_5

4k7re3k8E*4

CY875_V2_Scientific Function Calculations_5-1

べき乗根

2×3=32

j2r/3E

CY875_Scientific Function Calculations_6

325=2

sj(G)5r32E

CY875_Scientific Function Calculations_7

対数

log1000=3

si(log)1000)E

CY875_Scientific Function Calculations_8

log216=4

sg(R)2r16E

CY875_Scientific Function Calculations_9

自然対数の真数

e4.5=90.0171313

N4.5E

CY875_Scientific Function Calculations_10

自然対数

ln(90)=4.49980967

sN(ln)90)E

CY875_Scientific Function Calculations_11

円周率(π

π=3.141592654

s7(π)sE(J)*5

CY875_Scientific Function Calculations_12

三角関数または逆三角関数を使うときは、必ず角度単位(S > [Angle])を設定してください。

S > [x10Square BKey] > [x10Square W‎ (Power)]を選んだ場合。kを押して入力される「×10」は、/10gを押したときと同じものです。このため、「4×107÷3×108」を実行すると左から右へと順次計算され、上記の計算例(分数を使った場合)とは異なる計算結果となります。同じ計算結果を得るには、「(4×107)÷(3×108)」のように、各項をカッコで括る必要があります。

S > [x10Square BKey] > [x10(Sci)‎ (Sci Notation)]を選んだ場合。 このときkを押して入力される関数「x10」を使って「4x107_1」を実行すると、上記の計算例と同じ計算結果となります。

S > [x10Square BKey] > [x10Square(Sci)‎ (Sci Notation)]を選んだ場合(初期設定)。このときkを押して入力される関数「x10Square(Sci)」を使って「4x107_2」を実行すると、上記の計算例と同じ計算結果となります。

Eの代わりにsE(J)を押すと、計算結果が小数で表示されます。

素因数分解

Calculateアプリでは、2以上で9桁以下の整数を素因数分解できます。

例:  61226001を素因数分解する

61226001E
T > [Prime Factorization]

CY876_Prime Factorization_1

素因数分解の結果表示ダイアログは、表示専用です。数字の編集やコピーはできません。

ダイアログを閉じるには、bまたはaを押します。

参考

計算履歴の結果行を反転させT > [Prime Factorization]を選ぶことで、その数値を素因数分解することもできます。

複素数計算

Calculateアプリを使って下記の操作ができます。

計算式への複素数入力

直交形式 1+i を入力するには:

1+s9(i)

CY875_Complex Number Calculations_1

極形式 2∠π を入力するには:

j2rs8(∠)s7(π)

CY876_Complex Number Calculations_2

虚数解の表示

虚数解の表示は、S > [Complex Mode]の設定に応じて下記のようになります。

[Real] ... 実数:

-1 = Non-Real ERROR *1

[a‎+‎b‎i] ... 直交形式:

-1=i

[r‎∠‎θ‎] ... 極形式:

-1= 1∠12π *2

絶対値・偏角・共益複素数・実部・虚部の計算、および極形式と直交形式の変換
これらの計算については、Catalogメニュー詳細Complex Number(複素数計算)の項を参照してください。

引数が実数で解が虚数となる場合。引数が複素数の場合(例:i)は、[a‎+‎b‎i]に設定した場合と同じ計算結果を表示します。

S > [Angle] > [Radian]の場合。なおθの表示範囲は、S > [Angle]の設定により下記のとおりです。

Degree(度数法)の場合: -180 < θ ≤ 180

Radian(弧度法)の場合: -π < θπ

Gradian(グラジアン)の場合: -200 < θ ≤ 200

ベクトル計算

本機はベクトル計算用のベクトル変数(Vct A~Vct Z、Vct Ans)を備えています。

ベクトル変数を保存する

ベクトル変数を使って計算するときは、計算に必要なベクトルを、必要なだけベクトル変数Vct A~Vct Zに保存します。例えば[1 2]+[3 4][1 2]-[3 4]を計算したいとき、Vct Aに[1 2]、Vct Bに[3 4]を保存しておき、Vct A+Vct B、Vct A−Vct Bを実行します。

ベクトルの次元は999行×1列以内、または1行×999列以内で指定できます。

例:  1行2列のベクトル[4 8]をVct Aに保存する

  1. Calculationタブがアクティブのときに>を押す。

  2. Vectorタブに移動し、Vector一覧が表示されます。

    CY876_Storing Vector Variables_1
  3. [Vct A]を反転させ、T > [Dimension]を選ぶ。

  4. 表示されるダイアログで1E2EOと操作し、1行2列を指定する。

  5. Vct Aの入力ウインドウが表示されます。

    CY875_Storing Vector Variables_2
  6. 4E8Eと操作し、ベクトルの要素を入力する。

  7. CY875_Storing Vector Variables_3
  8. bまたはOを押してVector一覧に戻る。

あるベクトル変数を別のベクトル変数に代入するには

例:  Vct AをVct Dに代入するには、Calculationタブで Vct A → Vct D と入力する。

V > [Vector] > [Vct A]
sX(→)V > [Vector] > [Vct D]E

CY875_Storing Vector Variables_4

参考

ベクトル変数を行列変数に代入できます。例えばVct A → Mat Aを実行すると、Vct AがMat Aに代入されます。

ベクトル変数の特定要素に値を代入(上書き)するには

構文:

代入する値 → ベクトル名[行番号,列番号]

例:  Vct A = [1,2,3]のとき、1行目・2列目の要素に20を代入する

20 sX(→)V > [Vector] > [Vct A]
s4([)1`2s5(])E

CY875_Storing Vector Variables_5

現在のVct Aの内容を確認するには: V > [Vector]

CY875_V2_Storing Vector Variables_6

ベクトル変数の特定要素の値を呼び出すには

構文:

ベクトル名[行番号,列番号]

例:  Vct A = [1,2,3]のとき、1行目・2列目の要素を呼び出す

V > [Vector] > [Vct A]s4([)1`2s5(])E

CY875_Storing Vector Variables_7

計算式の中にベクトルを入力する

ベクトルを使うには、下記いずれかの方法で計算式の中にベクトルを入力します。

方法1: ベクトル変数の名前を入力する

例:  Vct Aを入力する

C > [Vector] > [Vector] PX(A)

CY875_Inputting Vector Into Calculation_1

参考

ベクトル変数のVct Xを指定する際の“X”は、大文字X(P+(X))と小文字xX)のどちらを使っても構いません。Vct XVct xは、同じベクトル変数を参照します。

方法2: テンプレートを使ってベクトルを入力する

6行1列以内、または1行6列以内のベクトルは、テンプレートを使って入力できます。

例:  2行1列のベクトル[2 4]を入力する

  1. CalculationタブがアクティブのときにT > [m×n]を選ぶ。

  2. 表示されるダイアログで2E1EOと操作し、2行1列を指定する。

  3. 2行1列のテンプレートが表示されます。

    CY875_Inputting Vector Into Calculation_2
  4. テンプレートに数値を入力する。

  5. 2d4

    CY875_Inputting Vector Into Calculation_3

方法3: ライン入力形式でベクトルを入力する

これを入力するには:

この書式を使う:

m行1列のベクトル [ a11 a21 am1]

[[a11][a21]  [am1]]

1行n列のベクトル [a11 a12  a1n]

[[a11,a12,,a1n]]

mnの最大値は、ともに999です。

例:  1行3列のベクトル[1 2 3]を入力する

s4([)s4([)1`2`3s5(])s5(])

CY875_Inputting Vector Into Calculation_4

ベクトルを使って計算する

下記のベクトル計算ができます。

ベクトルによる加算・減算・乗算、およびベクトルのスカラー倍
これらの計算は、ベクトルと演算子を入力して実行します。下記に操作例を紹介します。

内積・外積・ベクトルのノルム(大きさ)・2つのベクトルのなす角・単位ベクトル
これらの計算は、Catalogメニュー詳細Vector(ベクトル計算)の項を参照してください。

参考

ベクトル計算の演算精度は、原則として表示結果の最下位桁±1となります。

ベクトル計算の操作例

ベクトルの加算 [1 2]+[3 4]=[4 6] を例に、入力方法ごとの操作を示します。

ベクトル変数を使う場合

Vct Aに[1 2]、Vct Bに[3 4]を入力しておき、下記のとおりに操作する

V > [Vector] > [Vct A]+
V > [Vector] > [Vct B]E

CY875_Using Vectors in Calculations_1

テンプレートを使う場合

T > [m×n]1E2EO1r2r+
T > [m×n]ddO3r4E

CY875_Using Vectors in Calculations_2

ライン入力形式を使う場合

s4([)s4([)1`2s5(])s5(])+
s4([)s4([)3`4s5(])s5(])E

CY875_Using Vectors in Calculations_3

Vct Ansについて

Vct Ansは、ベクトル形式の計算結果を保持する変数です。計算結果がベクトル形式となるたびに、Vct Ansはその計算結果で上書きされます。このとき、Mat Ansも同じ計算結果で上書きされます(Mat Ansについてを参照)。

256バイトまでの計算結果はCalculationタブに表示されますが、256バイトを超えると、計算結果はAnsウインドウに表示されます。Ansウインドウでbを押すとCalculationタブに戻り、結果行にはMat/Vct Resultと表示されます。

参考

ベクトルの代入を行っても、Vct Ansの内容は更新されません。

ベクトル計算の結果がメモリー不足によりVct Ansに格納できなかった場合は、エラーとなります。

Vectorタブを使う

Vectorタブで、ベクトル変数Vct A~Vct ZおよびVct Ansの編集ができます。

Vector一覧での操作

これをするには:

このメニュー項目を選ぶ:

反転しているベクトル変数の次元を指定する

T > [Dimension]

反転しているベクトル変数の内容を削除する

T > [Delete]

すべてのベクトル変数の内容を削除する

T > [Delete All]

Vector入力ウインドウでの操作

これをするには:

このメニュー項目を選ぶ:

反転している行を削除する

T > [Row] > [Delete]

反転している行の手前に1行挿入する

T > [Row] > [Insert]

反転している行の後ろに1行追加する

T > [Row] > [Add]

反転している列を削除する

T > [Column] > [Delete]

反転している列の手前に1列挿入する

T > [Column] > [Insert]

反転している列の後ろに1列追加する

T > [Column] > [Add]

反転しているセルの内容を編集する

T > [Edit]

行列計算

本機は行列計算用の行列変数(Mat A~Mat Z、Mat Ans)を備えています。

行列変数を保存する

行列変数を使って計算するときは、計算に必要な行列を、必要なだけ行列変数Mat A~Mat Zに保存します。例えば[1324]+[2648][1324]-[2648]を計算したいとき、Mat Aに[1324]、Mat Bに[2648]を保存しておき、Mat A+Mat B、Mat A-Mat Bを実行します。

指定可能な行数、列数の最大値は、ともに999です。

例:  2行2列の行列[1324]をMat Aに保存する

  1. Calculationタブがアクティブのときに<を押す。

  2. Matrixタブに移動し、Matrix一覧が表示されます。

    CY876_Storing Matrix Variables_1
  3. [Mat A]を反転させ、T > [Dimension]を選ぶ。

  4. 表示されるダイアログで2E2EOと操作し、2行2列を指定する。

  5. Mat Aの入力ウインドウが表示されます。

    CY875_Storing Matrix Variables_2
  6. 1E3E2E4Eと操作し、行列の要素を入力する。

  7. CY875_Storing Matrix Variables_3
  8. bまたはOを押してMatrix一覧に戻る。

ある行列変数を別の行列変数に代入するには

例:  Mat AをMat Dに代入するには、Calculationタブで Mat A → Mat D と入力する。

V > [Matrix] > [Mat A]
sX(→)V > [Matrix] > [Mat D]E

CY875_Storing Matrix Variables_4

参考

1行n列またはm行1列の行列変数を、ベクトル変数に代入できます。例えばMat A → Vct Aを実行すると、Mat AがVct Aに代入されます。

行列変数の特定要素に値を代入(上書き)するには

構文:

代入する値 → 行列名[行番号,列番号]

例:  Mat A = [1234]のとき、2行目・2列目の要素に40を代入する

40sX(→)V > [Matrix] > [Mat A]
s4([)2`2s5(])E

CY875_Storing Matrix Variables_5

現在のMat Aの内容を確認するには: V > [Matrix]

CY875_V2_Storing Matrix Variables_6

行列変数の特定要素の値を呼び出すには

構文:

行列名[行番号,列番号]

例:  Mat A = [1234]のとき、2行目・2列目の要素を呼び出す

V > [Matrix] > [Mat A]s4([)2`2s5(])E

CY875_Storing Matrix Variables_7

計算式の中に行列を入力する

行列を使うには、下記いずれかの方法で計算式の中に行列を入力します。

方法1: 行列変数の名前を入力する

例:  Mat Aを入力する

C > [Matrix] > [Matrix] PX(A)

CY875_Inputting Matrix Into Calculation_1

参考

行列変数のMat Xを指定する際の“X”は、大文字X(P+(X))と小文字xX)のどちらを使っても構いません。Mat XMat xは、同じ行列変数を参照します。

方法2: テンプレートを使って行列を入力する

6行6列以内の行列は、テンプレートを使って入力できます。

例:  2行2列の行列[2648]を入力する

  1. CalculationタブがアクティブのときにT > [m×n]を選ぶ。

  2. 表示されるダイアログで2E2EOと操作し、2行2列を指定する。

  3. 2行2列のテンプレートが表示されます。

    CY875_Inputting Matrix Into Calculation_2
  4. テンプレートに数値を入力する。

  5. 2r6r4r8

    CY875_Inputting Matrix Into Calculation_3

方法3: ライン入力形式で行列を入力する

これを入力するには:

この書式を使う:

mn列の行列

[a11a21am1a21a22am2am1am2amn]

[[a11,a21,  ,am1][a12,a22,  ,am2]  [am1,am2,  ,amn]]

mnの最大値は、ともに999です。

例:  2行2列の行列[2648]を入力する

s4([)s4([)2`6s5(])
s4([)4`8s5(])s5(])

CY875_Inputting Matrix Into Calculation_4

行列を使って計算する

下記の行列計算ができます。

行列による加算・減算・乗算、および行列のスカラー倍・2乗・べき乗・絶対値・複素数計算
これらの計算は、行列と演算子を入力して実行します。下記に操作例を紹介します。

逆行列・行列式・転置行列・単位行列・階段形の行列・被約階段形の行列
これらの計算は、Catalogメニュー詳細Matrix(行列計算)の項を参照してください。

参考

行列計算の演算精度は、原則として表示結果の最下位桁±1となります。

行列計算の操作例

行列の加算 [1324]+[2648]=[39612] を例に、入力方法ごとの操作を示します。

行列変数を使う場合

Mat Aに[1324]、Mat Bに[2648]を入力しておき、下記のとおりに操作する

V > [Matrix] > [Mat A]+
V > [Matrix] > [Mat B]E

CY875_Using Matrix in Calculations_1

テンプレートを使う場合

T > [m×n]2E2EO1r3r2r4r+
T > [m×n]ddO2r6r4r8E

CY875_Using Matrix in Calculations_2

ライン入力形式を使う場合

s4([)s4([)1`3s5(])s4([)2`4s5(])s5(])+
s4([)s4([)2`6s5(])s4([)4`8s5(])s5(])E

CY875_Using Matrix in Calculations_3

Mat Ansについて

Mat Ansは、行列形式の計算結果を保持する変数です。計算結果が行列形式となるたびに、Mat Ansはその計算結果で上書きされます。行列計算結果が1行n列またはm行1列の場合は、Vct Ansも同じ計算結果で上書きされます(Vct Ansについてを参照)。

256バイトまでの計算結果はCalculationタブに表示されますが、256バイトを超えると、計算結果はAnsウインドウに表示されます。Ansウインドウでbを押すとCalculationタブに戻り、結果行にはMat Resultと表示されます。

参考

行列の代入を行っても、Mat Ansの内容は更新されません。

行列計算の結果がメモリー不足によりMat Ansに格納できなかった場合は、エラーとなります。

Matrixタブを使う

Matrixタブで、行列変数Mat A~Mat ZおよびMat Ansの編集ができます。

Matrix一覧での操作

これをするには:

このメニュー項目を選ぶ:

反転している行列変数の次元を指定する

T > [Dimension]

反転している行列変数にCSVファイルを読み込む*

T > [CSV] > [Load]

反転している行列変数の内容をCSVファイルに保存する*

T > [CSV] > [Save As]

反転している行列変数の内容を削除する

T > [Delete]

すべての行列変数の内容を削除する

T > [Delete All]

詳しくはCSVファイルの利用を参照してください。

Matrix入力ウインドウでの操作

これをするには:

このメニュー項目を選ぶ:

2つの行を指定して、要素を入れ替える

T > [Row Operation] > [Swap] *

指定行の各要素をその行のスカラー倍で置き換える

T > [Row Operation] > [‎*Row‎] *

指定行の各要素のスカラー倍を別の行の各要素に加算する

T > [Row Operation] > [‎*Row+‎] *

指定行の各要素を別の指定行の各要素に加算する

T > [Row Operation] > [Row+‎] *

反転している行を削除する

T > [Row] > [Delete]

反転している行の手前に1行挿入する

T > [Row] > [Insert]

反転している行の後ろに1行追加する

T > [Row] > [Add]

反転している列を削除する

T > [Column] > [Delete]

反転している列の手前に1列挿入する

T > [Column] > [Insert]

反転している列の後ろに1列追加する

T > [Column] > [Add]

反転しているセルの内容を編集する

T > [Edit]

メニューを選ぶと表示されるダイアログに従って、行や数値を指定してください。

リスト計算

本機はリスト計算用のリスト変数(List 1~List 26、List Ans)を備えています。

リスト変数を保存する

下記いずれかの方法で、リスト変数を保存できます。

方法1: StatisticsアプリのList Editor(リストエディター)を使って、リスト変数を作成する。

方法2: Calculateアプリで、リストをリスト変数に代入する。

例1: {1,2,3} → List 1

例2: List 1 → List 2 (List 1の内容をList 2に代入)

方法3: Graph&TableアプリまたはRecursionアプリのTableタブで、数表の1列をリスト変数に代入する。

リスト変数の特定要素に値を代入(上書き)するには

構文:

代入する値 → リスト名[要素番号]

例:  List 1 = {1,2,3,4,5}のとき、2つめの要素に20を代入する

20 sX(→) V > [List] > [List 1]
s4([) 2 s5(]) E

CY875_Storing List Variables_1

現在のList 1の内容を確認するには: V > [List]

CY875_V2_Storing List Variables_2

リスト変数の特定要素の値を呼び出すには

構文:

リスト名[要素番号]

例:  List 1 = {1,2,3}のとき、2つめの要素を呼び出す

V > [List] > [List 1]s4([) 2 s5(]) E

CY875_Storing List Variables_3

計算式の中にリストを入力する

リストを使うには、下記いずれかの方法で計算式の中にリストを入力します。

方法1: リスト変数の名前を入力する

List 1を入力するには:

V > [List] > [List 1]、またはC > [Statistics] > [List] 1

CY875_Inputting List Into Calculation_1

方法2: リスト変数のサブネームを入力する

サブネーム*QTYのリスト変数を入力するには:

C > [Statistics] > [List] ”QTY”

CY875_Inputting List Into Calculation_2

サブネームについては、List Editorタブを使うを参照してください。

方法3: ライン入力形式{1,2,3,…}で入力する

C > [Statistics] > [{ }]を選び、続いてリストの要素をカンマで区切って入力します。

{1,2,3}を入力するには:

C > [Statistics] > [{ }] 1 ` 2 ` 3

CY875_Inputting List Into Calculation_3

リストを使って計算する

下記のリスト計算ができます。

リストと数値またはリストどうしの四則演算や、リストを引数とした関数計算
{1,2,3}+{4,5,6}、{1,2,3}×2、{1,2,3}2{1,2,3}など。

例 1:  {1,2,3}+{4,5,6}

ライン入力形式を使う場合

C > [Statistics] > [{ }] 1 ` 2 ` 3r+
C > [Statistics] > [{ }] 4 ` 5 ` 6E

CY875_Using List in Calculations_1

リスト変数を使う場合(List 1 = {1,2,3}、List 2 = {4,5,6})

V > [List] > [List 1]+
V > [List] > [List 2]E

CY875_Using List in Calculations_2

例 2:  上記の計算結果を2乗する

iE

CY875_Using List in Calculations_3

リスト操作関数を使った計算
リストの作成や要素の操作、リスト内要素の総和や平均値の計算などができます。詳しくは、Catalogメニュー詳細Statistics(統計計算)の項を参照してください。

List Ansについて

List Ansは、リスト形式の計算結果を保持する変数です。計算結果がリスト形式となるたびに、List Ansはその計算結果で上書きされます。

256バイトまでの計算結果はCalculationタブの結果行に表示されますが、256バイトを超えるとAnsウインドウに表示されます。Ansウインドウでbを押すとCalculationタブに戻り、結果行にはList Resultと表示されます。

単位換算

ある単位の数値を異なる単位の数値に変換します。詳しくはUnit Conversions(単位換算)を参照してください。

例:  25.4cmをインチに換算する

25.4 C > [Unit Conversions] > [Length] > [[cm]]
C > [Unit Conversions] > [I]
C > [Unit Conversions] > [Length] > [[in]]E

CY875_Unit Conversions_1